オーディオに使用可能なドライブは、基本的にはDDS2のArchive Python系ドライブとDDS3のSONYドライブに集約されます。
DDSとDATは同じ規格のテープを使用することから、メカニカル的にはどのようなドライブでも使用可能なはずですが、DDSドライブのファームウェアがオーディオに対応している必要があるためなかなかそうは行きません。一般的にオーディオが使用可能と言われるドライブでのポイントは、オーディオで使用可能な個体が元々存在し、かつ、ソフトウェア的にファームウェアを入れ換え出来るEP-ROMを搭載していることです。
オーディオで使用可能なDDSドライブはSGI(SiliconGraphics)に集約されます。SGIは映像や画像を加工することが得意なワークステーションを販売していました(す)。その際には音の方も扱う必要があったのでしょう。そのため通常はデータ・ストリッジに使用されるDDSドライブにオリジナルなファームウェアを搭載して音楽の入ったDATを扱えるようにしていました。アプリケーション的にも標準で対応していたようです。このSGIドライブからパソコンでのオーディオDATは始まりました。このドライブ使っていろいろなOSでオーディオDATを読めるように展開されています。現在ではWindowsをはじめ、Macintosh、Linux、C (for Solaris)などで可能です。
わかりやすいように簡単にまとめますと、DDSドライブは次の三つに分類されると言うことになります。
1)そのままオーディオDATとして使用可能なもの
⇒ SGIのドライブ
2)ファームウェアを入れ換えることでオーディオDATとして使用可能なもの
⇒ SGIに同型機があるドライブ
3)オーディオDATとして使用できないもの
⇒ 1、2以外
オーディオで使用可能なDDSドライブの機種名をまとめると以下のようになります。
| 規格 | 型番 | ファームウェア |
| DDS | 4320系 | Archive Python 25601-xxx2.63 |
| Archive Python 25601-xxx2.75 | ||
| DDS2 | CTD8000系(4326NP/RP系) | Archive Python 01931-xxx5ac |
| Archive Python 01931-xxx5.63 | ||
| Archive Python 01931-xxx5.56 | ||
| DDS3 | SDT-9000系 | 1.11 |
| 1.13 | ||
| 12.2 | ||
| 13.1 |
DDSのドライブはファームウェアを入れ替えるためにはROMを物理的に交換する必要があり、入れ替えは現実的ではありません。となると元々オーディオに対応しているドライブを探す必要がありますが、世代が古くドライブ入手が極めて難しく、入手できたとしても状態が良くないことが多いと思われること、手に入れても倍速でのWaveファイル化には非対応なこと、などメリットが少ないことから未検討です。私はDDS2とDDS3について検証しています。
DDS2ではSegate/CONNERのCTD8000//4326NP/RP系が使用可能です。DATメーカーは吸収合併などのためブランドが変更になっており、ややこしいです。元々はARDAT社でしたが、これをArchive社が買い、さらにCONNER社が買い、ついでSeagate社が買ったという流れです。そのためオーディオで使用可能なSeagateのドライブは「Perigrine」と言う名前ですが、ファームウェア的にはArchive社時代の一世代前のモデルである「Archive
Python」と認識されます。
CTD8000//4326NP/RP系ドライブの多くはファームウェアのバージョンが「5」で始まるもので、これがオーディオ対応であるか、オーディオ対応に変更可能なものです。ただしこの型番でも例外的にファームウェアのバージョンが「4」で始まるものがあり、これはオーディオ対応にはなりませんので、入手の際には注意が必要です。
ドライブ情報はこちらのページに判りやすくにまとめられておりますが、こちらのページの管理人さんも未把握のものもあります。私がアップデートできたドライブについては管理人さんに報告をしているのですが、松下寿のものなどはの方は全くご存知なかったようです。NECへのOEMなので日本のローカルなものなのでしょう。
DDS3ではSONYのSDT-9000が対応しています。ただしオーディオ対応のSGIドライブは入手が簡単ではありません。それ以外のSDT-9000でも全てオーディオ用に変更可能です。またオートローダー付きのTSL-9000でもドライブ部分は基本的に同じで、部品取りとして使用可能です。
*注意
ファームウェアのアップデートが出来るドライブと出来ないドライブは区別が簡単につくものとそうでないものがあります。DDS3のSDT-9000ではどのドライブでも問題ありません。しかしDDS2の方は複雑です。私もいくつかのアップデート可能と考えられるドライブを入手して実践してみました。そのなかにはファームウェアのバージョンが「4」で始まるもの、さらにはなんだかよく判らないものがあり、それらについては上手くいきませんでした。また、アップデートに失敗すると二度と使えなくなる場合があります。ファームウェアの入れ替え_つきましては実践される場合には自己責任でお願いいたします。
それでは以下に私がこれまでに試してきたドライブをまとめます。それぞれの写真をクリックすると大きな画像を見ることができます。
1.DDS2で元々オーディオで使えるSGIへのOEMドライブ
| メーカー |
型番 |
写真 | コメントなど |
| Seagate | CTD8000E-S 4356XP |
![]() |
SGI旧ロゴの入った外付けドライブです。今でもコレクター(?)の間では人気があるモデルです。 |
| Seagate | CTD8000H/R-S 4326NP/RP |
![]() |
SGI OCTANEなどで使うことを目的とした内蔵ドライブです。OCTANEへのマウンター付きで売られていることも多いです。 |
2.ファームウェアを入れ換えることでオーディオが使えるようになるDDS2ドライブ(背面は次の「3」の写真を参照のこと)
3.気をつけるべきドライブ
| メーカー |
前面写真 |
背面写真 |
| Seagate for IBM | ||
| どちらのドライブもSeagate
CTD8000H/R-S//4326NP/RPと言う型番でファームウエアを入れ換えることが出来ると思って購入しましたが、上のドライブは「4」で始まるファームウェアでした。メカの形は典型的に「4」のものです。気をつけて入手してください。
逆に下のドライブのような背面の機体はオーディオ化できるドライブであると考えて問題ないようです。 |
||
4.DDS3で元々オーディオで使えるSGIへのOEMドライブ
| メーカー | 型番 | 写真 |
| SGI | SDT-S9000/SGE | ![]() |
| SONYのSGIへのOEMです。内蔵型もあります。 | ||
5.ファームウェアを入れ換えることでオーディオが使えるようになるDDS3ドライブ
| SDT-9000のJumperについて | |
![]() |
![]() |
| SDT-9000の元箱(^^; | |
![]() |
![]() |
| この大箱に4つ入っています。 | この小箱に1つずつドライブが入っています。 |
![]() |
![]() |
| 取扱説明書です。 | ドライブの上にあるのはクリーニングテープです。 |
![]() |
![]() |
| ドライブとご対面! | 新品時のピン設定です。 |
関連リンクまとめ
● The Adventures of Audio
DAT in the SCSI Dimension
(ドライブ選定情報)
● Audio on a
Computer DAT drive.
● SONY SDT-9000 SGI Audio firmware (Audio DATとして使えるDDS3の情報とそのfirmware入手先)
● DCTD8000H-S SGI/Seagate Audio Capable DDS-2 DAT drive (AUDIO DATとして使用可能なドライブ販売先)
● Archive 4326 Tech Page (ドライブに関する基本情報)
CD
Authoringへ