第三回いじめ会議
担任 「はい、えー、机ごと、やっぱりKさんも、ここ人が来たから後ろ向いてください、Mさんは、まぁそれはしょうがない。」
M君 「ご対面だよ。」
Mさん 「気まずいジャン。」
担任 「机ごと向こうむいてください。はい。前回までの、前回というのはこの間、今週の火曜日やったときとは随分、この人数が変わって、今日はこういうここに書かれたようないじめがこの3―Aの教室に限定して、起こりそうか、起こりそうもないかということで、起こりそうだという人が圧倒的に多くなりました。遅刻してきた人もいるので、もう一回聞きます。このようなこと、というのはこの3―Aの教室の中でも起こるのでしょうか、起こりそうなのでしょうか、それとも起こりそうもないんでしょうか。ね、どちらか一方に必ず手を挙げてください。・・・24人になりました。はい、起こりそうだと思う人手を挙げてください。はい判りました。23人。やっぱり、Kさん、こっち一人です。はい、ということで、じゃあ、その説明をしてください。どうして起こりそうなのか、またはこういうことが起こりそうだとか、こういうことがあるんだと、さっきとタブってもいいです。さっきW君が言ってくれました。その続き、どんどん言いたい人から順番にちゃんと言ってて下さい。」
Mさん 「えーっと、昔、つらい思いをしてるからってKさん言ってたけど、やっぱり、逆に昔つらい思いをしたからこそ、もう二度とそういうものをしたくないと思って、だからいじめとかをしてても、やっぱり注意して、もし自分がやられたら、また同じ思いをするっていう思いの方が多分強くて、やっぱりその子達と一緒にいじめちゃったりとか、あと見て見ぬふりをしちゃったりとか、そういう子の方が多いんじゃないかと思う。」
M君 「えーっと、以前の傷で起こりそうもないっていうのがあったんですけど、それは僕は逆で、以前そういう傷があるからこそ、そうなりたくないために自分を守るために相手よりも優位な立場に立って、逆にいじめる側に回る可能性があると思うんです。」
Iさん 「えーっと、現に今の私は陰口を言ったりもするし、何か嫌なことがあっても仲のいい子でもすぐに陰口を言っちゃうから、多分それが固まったら、多分それも現にいじめなのかなって思うから、いじめは今だに起こりそう、起こっちゃっているかな、って思う。だから、無くなりはしないかなって思う。」
伊藤先生 「一般論を聞いてるんじゃないんですよ。このクラスに限定した話で言ってください。一般的にという話は別にどっちでも良いです、今のところ。はい、どうぞ。」
W2君 「えーっと、どこまでがいじめかっていうのがよく判らないんですけど、だから、やっぱ陰口とか悪口とかをいじめだと思う人もいると思うし、まぁそういうことを考えたら、やっぱり現に悪口とか言う人とかもいるし、そういうんでいじめはあるし、これからも起こると思います。」
Fさん 「えーっと、私は自分ではいじめているとは思ってないんだけれども、悪口や陰口は言っているし、むかつく人がいたら、その人の前でも堂々と『むかつくんだけど』って言っちゃって、多分相手を傷つけているんだろうと思うし、もしそれが相手を傷つけていじめだと思えば、きっと私は誰かをいじめていると思うから、だから多分A組で起こる、起こってるし、起こると思います。」
K君 「まぁ、ひとり一人がその特定のいじめっていうか、陰口とか、悪口とか言うっていうのは、まぁそれだけで終わるんならまだいいんですけど、それに他の人たちが便乗してまたその人に対して嫌な思いをさせてしまう、っていうのが実は1番怖いタイプなんだけど、まぁそうです。」
Y2君 「えーっと、このクラスは、まぁ色んな個性があるっていうのがあって、まぁ、それは見てても多分みんなも判ると思うんだけど。なんかその個性っていうのは、まぁ、つぶされやすいと言うか、それは別にこのクラスでも例外じゃないと思うし、個性があればつぶされるし。それと、後、どうも人をバカにした笑い、まぁ、笑いの中にも色々あると思うんだけど、人をバカにした笑いが、まぁ、ふと客観的に見ても主観的に見てもちょっと多いと思って、それが、人を傷つけてるんだったら、それはその時点で、相手がいじめと受け取ればいじめになってしまう、のかもしれないから、いじめは簡単に起こると思う、このクラスでも。」
担任 「24人の人に順番に立って言ってくださいと、順番っていうかどんどん言ってくださいと言ってるんですけど、まだ7人しか聞けません。他の人は別にもういいですか?」
A君 「えーっと、一応Aを選んでみたんですけど、まぁ、最初はBに挙げようと思ったんですけど、まぁ、こっちもAの起こりそうっていうことも何か捨てきれなかったんで、一応Aに挙げたんですけど、理由っていうのは、やっぱり、これだけたくさんの人がいるから、やっぱ、ある程度、塊ができていて、その塊の中でつい相手の、誰かっていうのはその日によって違うと思うから、例えば誰かのコソコソ話をしちゃったのが、それがいじめだったり何か嫌がらせだったり、なることもあると思うし、でも僕が見てる限りでは、今、文化祭で映画を作っている時に、あのー、みんなで、できるだけそういう雰囲気を無くそうっていうのだから、僕が見てもだいぶ、みんな色々声もかけてるし、まぁ、まだ届いてない部分もあるかもしれないけど、だんだん広がってるから、Bに挙げようと思ったし、まだ少し、ちょっと、ほったらかしじゃないけど、あんまり気にかけなかったとか、そういうのがあって、それに対して勘違いっていうのかな、何か相手の人のことを少し勘違いしてそれを友達と話しちゃったりとか、そういうこともあったりするから、まぁ、一応Aに挙げました。」
W君 「あのー僕は、この3―A組が現在の国際学園の中で一番、いじめが起こる確立が高いクラスだと思う。何でかって言うと、他のどのクラスよりも、何て言うか、普通の学校に近いって言うと変だけど、コースっていうクラスの特性上、やっぱりそれなりに意識が高いっていうか、個性的な奴らが集まってるし、元気がいいっていうか、そういう人間が結構集まってるんで、いい意味でも、悪い意味でも普通の学校に、国際学園のどのクラスよりも一番普通の学校に近いと思う、雰囲気が。それで、ということは個性も強いし、自己主張できる奴もいっぱいいるし、まぁ、できない人間もいるし、そういう意味で一番このクラスはいじめが起こる確立はすごく高いと思うんで、それぞれの人間が、僕も含めてみんなが、その辺を意識して生活しないと、下手をすれば、収集がつかない自体に発展する恐れが、まぁ最悪あるんじゃないかなと、少し感じます。」
Iさん 「起こりそうっていうか、今現在はっきり言えば、はっきり言うと今のクラスって、みんなバラバラだと私思うんだ。何か、女子は女子で固まっているし、男子は男子で仲良くなっているかも知れないけれど、現に女子の中でもグループとかできちゃったりもするから、はっきり言って、みんな映画でひとつになってるとか思ってるかもしれないけれど、実はバラバラじゃん。で、私はそういう所から、みんなの嫌な所とかも見えてきて、そこが陰口だったりとか、嫌な所見つけてみんなで言い合ったら、もうそれがいじめで現在そういうのが起こってると思うから、そういうふうにバラバラっていうか、A組自体がもういじめになってる様な気もするかな?」
Mさん 「今のIさんの意見とちょっとかぶっちゃうかもしれないけど、やっぱり今、文化祭の時期で映画作っていて、出演したりとかして、あんまり今まで喋んなかった子と喋ったりとか、そういうのがあって、まとまってきてると思ってる人もいるとは思うんだけど、でも、やっぱり自分の仕事っていうか役割があって、その役割を果たしてないのに他の役割の人のミスはスゴイ責めてたりとか、そういうのがスゴイ目に付くから、やっぱそれもいじめと言えば、一種のいじめだと思うし、そういうのがあるから、うちのクラスでもいじめは起こると思う。それと、もし自分が、悪口とか陰口とか一切言ってなかったら、起こらないと思うかも知れないけど、私は実際、悪口も陰口も言ってるし、ムカッときたら、本人に言えなかったら同意する子とかに言っちゃうから、そういう自分がしてるからっていうのも起こりそうていう理由の中にある。」
H2君 「えーっと、いじめが、僕は一番このクラスでいじめが起こりそうと思ったのは、いじめを無くそうという考えを持っている人も中にはいると思うし、そう思ってても現にいじめをなくす方法っていうのはいまいち僕自身、判ってないし、方法も判らないっていうことは、それは本当にどんな小さな可能性であっても、いじめがどんな小さないじめであっても起こる可能性があるっていうことに直結すると思うし、IさんとかMさんとかは結構色んな人が言ってるんですけど、現にこの起こりそうと起こりそうもないっていうAとBに数が違うけど分かれたわけで、Bを選んだ人は起こりそうもないと確信しているか、起こりそうもないとそういうふうにこのクラスの雰囲気を見て信じているか、だと思うんですけど、このAの人たちはこのクラスの雰囲気を見て、そう思わないと思うからこそAを選んだと僕は勝手に解釈しているんですけど、まぁ、そういう意味で僕はAを選びました。」
担任 「Aを選んだ人で、まだ何も言っていない人、ちょっと立ってください。・・・意見を言う前に手を挙げて、自分が言うことを明示した上で意見言ったらどんどん座ってください、どうぞ。」
S2君 「はい、無いです。」
T君 「さっきのY君みたいに、書いてあるほどひどいいじめを受けたわけではないけれど、陰口や悪口みたいなことをされたわけだから、これからも言葉の悪口くらいは起こってもおかしくないと思います。」
H君 「まぁ、いじめは無くならないって、な、何に対して言えばいいの?よくわかんない。」
担任 「うん、あのー要はこのクラスに限定して、このクラスでもここに書かれている様なことって起こりうるんだと。だったら、そう思う所を・・・。」
H君 「そう思う所?」
担任 「うん。例えば、こういう理由でとか、実際こういうことあるじゃないかとか。」
H君 「えーっと、とりあえず俺、からかってたりしたけど、それにしたって、からかわれている人も自分で、何か、乗ってやっちゃってるから、そういうのいじめとか気づかない時だってあるだろうし、それで後になってそういうこと言われても困っちゃうでしょ。だから、やられている人の方が『止めてくれよ』って最初からちゃんと言えればいい、ってことじゃないのかな、と思います。」
I君 「まぁ、僕が起こりそうに挙げた理由は、まぁ、Y君をまぁ、ちょっと悪口を言った、からかわれたっていう事実があったから、僕は起こりそうに手を挙げました。」
S君 「はい。まぁ僕いじめって言われても、漠然として何がいじめなのか判らないんですけど、まぁ起こるか起こらないかで言ったら、まぁ起こるんじゃないかって、そういうことでAに挙げました。」
Tさん 「いじめって大きく分けて2タイプあると思うんですよ。1つは、よく小学校とかである先生が絶対だ、っていう子が先生に逆らっている子に対して何で先生に逆らうんだっていう事でいじめが始まるタイプで、まぁこのタイプはうちのクラスは先生が絶対だって言う人は私が見る限りではいないと思うんで無いとおもうんですけど、もう1つは個人で性格が合わないとか、態度が合わないとか、意見が合わないっていうことで、悪口とかを言ったりひどい方になると暴力のいじめになったりする方なんですけど、まぁ、この方は今でもたまに悪口とか、聞いたかどうかは忘れちゃったんですけど、あると思うんで、いじめはこのクラスでも起こる。」
−− 「いじめって、もしかしたらA組だけじゃなくても他のクラスでも、もしかしたら起こるかもしれないし、やっぱりいじめって言うと、どこでも起きそうな気するし、小さいことでも大きいことでもいじめだと思うから、いじめって起こると思います。」
−− 「Tさんと少しかぶっちゃうんですけど、やっぱ人それぞれ合う人と合わない人がいると思うし、色んな個性を持っている人がいるから、合わなければやっぱり陰口とか、しちゃうと思うんでAを選びました。」
−− 「やっぱりこのクラスは人とか多いし、派閥とか生まれちゃうと思うんで、絶対グループとかに入っちゃったら、その人に依存しなきゃ生きていけない、みたいな人が出ちゃうと思うんで、そこに便乗したりして、やっぱりいじめとか起きちゃうんじゃないかなって思ったんでAに挙げました。」
K君 「ちょっとしたことで、すぐからかったりすることも、あのー自分がやってたからあると思う。」
Yさん 「相手の性格とかに気にくわない所があって、それをすごい否定し続けるふうに、何かいじめとかにも繋がると思う。で、言われてる方も、何かただそのー事実を受け止めているだけだと、もっと大きく発展していっちゃう思う。だから、起こりそうだと思います。」
K君 「自分が、本当にささいなことでからかったり、してたから、自分ではスゴイ、よそうと思ってるけど、やっぱり腹たって陰口とか言うから、まぁそういう所で、まぁそうだと思いました。」
N君 「えーっと、さっきの、前の時間でY君がいじめられていたっていうのを聞いたし、それで、今でもそういうのが続いてるから、今でもいじめが起きてるだろうし、普通に話してる時でも言ってる本人が全然気づいて無くても、何か、言われた本人が傷ついているっていうのはあるだろうから、言われた本人は何か、嫌な思いをしてるから、やっぱりいじめなんだろうから、まぁAの起こりそうに挙げました。」
担任 「はい、じゃあちょっと、ここで少し話題を絞っていきましょう。一通り全部聞いたわけですから、いくつかの話題に絞っていきます。まず、陰口、悪口、それからバカにした笑い等のことなんです。これは、まぁ比較的、日常茶飯事なんですけど。ちょっとこの人たちに挙手で聞いてみたいんだけど、中に随分、自分がやっているから、自分も実際にやっているから、という話をしたんだけれども、自分がやっているからという様な言い方をした人、かなり、ちょっと手を挙げてください。自分もやっている陰口とか悪口、実際にY君を中心に、はい。ちょっとごめんね、手疲れるかもしれない。その中で、自分が止めればもう無くなると思う人、手を下ろしてください。・・・判りました。全員そのままです。自分がやめても要はなくならないですね、じゃあ下ろしてください。一応、これだけ確認しておきます。じゃあ、ちょっとね、人数少ない方から見ていきましょう。まず、S2君に聞きたい。無いというのはどういうことですか?」
S2君 「何で、無いがダメなの?」
担任 「いや、何で何も無いんですか?」
S2君 「言葉がわかんない。」
担任 「何て言っていいか判らなかったな。だったら、そう言うべきだよな。無いって言うんだったら、無いんだよ。じゃあ聞いてみよう。まずは、個性、性格、の問題。Y2君、Tさん、Aさん、Yさんに象徴される、個性的な人が揃っている、人と違う人がまぁいたりすると大体、Y2君が言ったように個性がつぶされるとか、性格が合わないと、どっちかがね、まぁつぶしにかかったりすることもあるような感じです。例えば、今なんか見てても、これから考え得るのはね、例えば映画の作成に限定して言ってみれば、極端にはりきっている人、まぁ、ある意味はりきり過ぎている人を君たちはこれからどういう目で見ていくのか。または、極端にやる気のない人、みんなで頑張ってるんだけどそれでも全然やる気のない人を君たちはどう見ているのか。なんて所も含めて、まぁ、今、映画の話に限定したけれども、その他、こういうことについて、こういうことが起きてるじゃないか、っていう意見でもいいし、またはこういうの止めていけばいいんだと。さっきH2君が言ってくれた、方法がわかんねぇーから、きっといじめは無くならないんだって言うんだけどね。その辺も含めて、個性、性格、という点で何かある人はどんどん言っててください。個性、性格ということについて何か、こういうことがあるんだという補足があったりとか、またはこういうことを無くしていこうという。」
Iさん 「個性を無くす、ってこと?」
担任 「違いますよ(笑)。個性をつぶすような行動です。さっきから言ってるのはね。その人の個性、性格、特性、そういうものをつぶしていこうという空気がこのクラスにあるんではないかというのが、四人の人から出ました。それについて、もっと具体的な事例がでたりとか、またはこうやれば無くせるとか、逆にそんなことは無いっていう人もいると思う。色々あれば、どうぞ。どんどん立って言ってください。」
H2君 「まぁ、事例なんですけど。何か、話が急に突拍子もない領域まで飛んじゃうんですけど。小学校の低学年の時とかに、小学校の先生とかよく団体行動だ、団体行動だって言って、みんなをひとかたまりにしようとするじゃないですか。まぁ、それは教育委員会から、色々言われているからしょうがないかもしれないんだけど、そういう教育が、個性が目立って、こういう教育に反発っていう訳じゃないんだけど、必ずクラスの中に一人とか二人とかいたと思うんだけど、団体行動を乱す奴。でもその人は別にみだそうと思ってやっているわけじゃないと思うし、自分の個性をちゃんと、自分の個性をアピールすることによって、その存在の自分の存在を周りに見せようとしてるわけだから、何て言うか、そこで先生がその人をしかったり、『ダメでしょ、何とか君とか何とかさん』とか言ったりして、それでクラスの、小学校の低学年の子達とかは結構、先生とか結構、先生の意見とかって結構強烈な印象があって、それの性でその子達をその子とかを、つぶしにかかるみたいな事もあると思うんですけど、何か、話がまとまらないんですけど、そういうわけで、個性っていうのはこういう風につぶされるんだよーっていうのを言いたかったんですけど。」
Y2君 「さっき、日本の教育制度について、H2君からあったんですけど、話が結構広がっているうちに、言っとこうかなと思って。えーっと、まず、あのよく判らないんだけど、日本には肌の違いとか、そういった物がない。つまり、差別っていうのが極めて表面化しない。もちろん今でも部落差別とかそういったアイヌ人の差別なんかはあるけれども、あまり、要は、クラスで見て、例えば肌が黒かったりとか、そういう子はあんまりいない。全然いない。アメリカなんかだと、白人がいて、黒人がいて、あるいはチャイニーズ・アメリカンがいたりするんだけど、そういうのが無い。例えば、そういうのが無いと、つまり、例えばそういうのがある場合にしよう。そういうのがある場合だと、例えば、同じ人種だっていう仲間意識があると思う。つまり、例えば日本だったら、太っているだけでいじめの対象になりうることが多々ある。けれども、じゃあアメリカだとどうかっていうと、俺はそんな自殺してしまいたくなるほどの、いじめは太っているからという下らない理由のために起こることは、まず無いと思う。聞いたことはない。それは例えばあるかもしれないけれど、そんなめったには無いと思う。日本ほどはひどく無いと思う。その理由というのは、いわゆる黒人とかが、やはり目の前にいて、差別っていうはけ口があるからだと思う。その太っているから、とかそういった、例えば差別がない。肌の色の違いがない。髪の毛の色の違いがないという人たちが集まった時に、今度は誰をバカにしようとするかと言うと、ちょっとした違いでバカにすると思う。肌が荒れているだけだとかね、同じ色なのに。もちろん、違う色だからいじめるのが正しいって言うことじゃないけれど、そういった問題も実は含んでるんだと、つまり差別がないから、ちょっとした違いがすごい表面化する、いわゆるこれは性格の個性じゃなくて、体とか、そういった個性、これは結構いじめの理由にはなると思います。」
W君 「ごめん、何かどんどん話が広がっていくけど・・・。」
担任 「ちょっと、待った。その前に、Yさんの方から、Yさん、座ったまま言わないでください。立って、言ってください。W君、ちょっと順番待ってください、ごめん。これから、こうやって立って言うときは、前の人に対する反論や追加がある人が優先してください。話題が変わる場合はそのあとです。どうぞ。」
Yさん 「今のY2君のその表現、言いたいことはすごい判ったんですけど、アメリカ人で白人でもデブっていうだけで、本当にいじめ、日本以上のいじめとかが普通に学校とかでもあるから、それはあると思います。」
Y君 「これ、俺、反論した方がいいの?」
担任 「特に、そうだと思えば、そうだと。」
W君 「替わりにやります。」
担任 「じゃあ、どうぞ。」
W君 「あのー、まぁ、そのデブっていうことですか?デブにもレベルがありますよね、それぞれ。もう150キロ越えてる人とか、あと、70、80、90キロくらいの人は結構いるけど、アメリカだったら、そのくらいの70、90,100キロくらいに太っている人っていうのはざらにいるんです。肉の文化だから。その程度の人だったら、そんなに強くいじめられることはないんだけど、でも150キロとか200キロを越えてるとかそれくらいのレベルになってくると、相撲取りでも無い限り、やっぱり、いくら太っている人が多いアメリカといえども、すごい目立つし、変に思われるから、そういう所で、そういう人に限っては本当に特別な人に限ってはいじめられるケースはあるかもしれない。ただ、そのー、日本人のいわゆる、あの人太っている、何ていうレベルの人はそんなにいじめられることはないと思う。」
Yさん 「デブの対象になっちゃったんですか?あの話が。」
W君 「いや、それに対して答えただけですよ。いい、続きがあるんだけど。あと、何て言うか、さっきの日本の教育、あのー何かさ、みんなテレビとか何かで聞いたことがあるかもしれないけどさ運動会とかで、徒競走でみんな手をつないで、走って、一緒にゴールテープ切るみたいなのがあるっていうのはみんなそんな話を聞いたことはあると思うんだけれど、俺じつは、実際やらされたことがあるんですよ。小学校6年生の時。あのー、何でかって言うと、本当に俺の小学校がすごい荒れてて、何かとにかくいじめの原因が、どうのこうのって、何か、教育委員会の方から、色々うちの学校に何か対策とか色々試すみたいなことで色々やってたみたいなんですね。その一環として、まぁ、徒競走のそれをやったみたいなんですけど。それやったら、運動が得意な子、例えば勉強ができないけど、その分走るのが得意でその時しか俺には活躍する場がないんだみたいな子だっているんでしょ。そういう子はすんごい悔しがって、あのー運動場の隅の方でずっと泣いてたのを僕は知ってるんですよ。そういうのが個性をつぶすっていうもんだと思うんですよ。だから、例えば運動会の話だけじゃなくたって、運動会でそういうことするんだったら、ところが運動会でそういうことするのに、例えばテストをしてそれで全員、百点満点にしてあげるとか、そういうのはしないんですね。勉強ではちゃんと位を分けるんですよ。運動では全部ぴったり同じにするくせに。そういうおかしいのがあるんですね、あったんですよ、僕の学校で、小学校時代。それと、この3−A組の話に戻しましょう。あと、個性とか性格とかがどうのこうのっていう問題。ちょっと具体例出してもいいですか。ある晩に学校にちょっと残って、M君をはじめとする何人かで残って、映画の脚本、20人のクラスで行くのか40人クラスで行くっていうことで揉めてたことがあったんですけど、そのときに僕はM君の意見に対しては、すごく反対をしました。おかしいと思いました。でも、M君の意見については、僕は気に入らなかったけれど、M君の性格とか、そういう個性とか、そういうのは僕は全然嫌いじゃないし、むしろ好きです、色んなそういう事に一生懸命打ち込んで真剣に考えてやってる姿、すごく好きです。意見には反対しましたけれど、だから、意見が合わないっていうのと性格が合わないっていうのは全然別もので、あると思うんですよ。みんなこれは判っていると思うけれど。でも、意見が合わないっていうだけで、性格も全て何もかも合わなくて、あいつは全然違う存在だみたいにそこまで思っちゃう人間もこの中に何人かいるんじゃないでしょうか。例えばね、誰とかでもいいけどさ、何かマクドナルド行くか吉野家牛丼行くかっていうので揉めてて、話し合いになって、揉めて、みんなはマックに行きたいって、一人だけ吉野家行きたいっていう人がいて。でー、吉牛行った奴は性格が合わないからどうのこうのってことはおかしいでしょう?意見が合わないっていうのはあるだろうけれど、それだけで性格があわないって思うことがおかしい。でも、こういう例だと絶対みんなおかしいと判るけれど、これが別の何かことになったりすると、そういうのがわかんなくなり、はき違えてそれだけであいつはおかしいみたいな感じで思っちゃう人間も中にはいると思うんだ。それがいじめの引き金になると思う。以上。ごめん、長くて。」
Y2君 「いいですか。自分で言ってて何なんですけど。誰か、個性がつぶされる理由について教えてください。そのつぶされる現状とか、下地とかはその日本の教育制度とか色々あるかもしれないけれど、個性がつぶされる理由が俺には理解できない。いまいちよく判らない。でも、まぁそれがいじめの理由になると俺も思うけれども、なぜつぶされるのかは判らない。つぶしたことのある人でもいいから、誰か個性をつぶす理由を教えて欲しい。」
Iさん 「気にくわないから。やっていることが全て。」
W君 「今のIさんの、ちょっと聞きたいんですけど。気にくわないっていうのは誰にでもあると思う。でも、それをあえて、自分の中に閉まっておけばいいんじゃないの。それをあえて攻撃したりする必要は・・・。」
Iさん 「それが、あれなんじゃないの。個性ってみんなと意見が違うから、固まって個性の子は邪魔になるから、いじめが起きて、何て言うの除外しようとするから、いじめなんじゃないの。」
W君 「うん、そうなんだけれども。さっき、俺も言ったみたいに、意見が違うのと性格が合わないのは全然違うでしょ・・。」
Iさん 「だから、それは、自分の意見でしょ。私は、それを見て全部を嫌になるの。」
W君 「あー、意見が違うだけで・・・。」
Iさん 「そう、全部が否定したくなる性格だから。」
W君 「その人を?」
Iさん 「だから、除外したくなるから、みんなで意見を色々言って、自分の味方にして、除外をしようとするから、いじめは行われるような気がする。それはただ単純な話。」
W君 「なるほど。」
担任 「さぁ、チャイムが鳴っちゃったからここまでにするけれども。えー、まぁこれ、しつこくしつこく3−Aに限ってという言い方をしているのは、正直、これに対する反論もある。じゃあ、3―A以外の人は、世の中で苦しんでいる人はどうでもいいのか、って言われると正直、厳しいんだけど。はっきり言ってな、日本の教育制度をここでいくら否定したところで、俺たちに今世直しはできない。ましてや、自分のクラスのいじめも無くせねぇような俺たちに、世直しなんか絶対できない。唯一、できるのは、僕たちはこ
ういうことをしたら、いじめを無くすことができました。僕たちのクラスはこれからも、もうすぐ卒業だけれど、仮に何年続いたとしても、まずいじめは起きないでしょう、という発信ができるかどうかです。だから、次回、またこういう話をするけれども、日本の教育制度から照らし合わせてうちもこうじゃないか、という言い方ならいいけれども、ただ他人事の様に日本の教育制度をいくら否定してみたところで、多分、何も変わらない。俺たちには何も変えられない。申し訳ないけれど、俺にも何もできない。まず、この身のまわりで何とかしていきましょう。次回、この個性をつぶすという所から、もう少し、つめて行きます。」
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