第四回いじめ会議

担任    「はい、前回は何をやったのかと言うと、要は人と変わっている人、または言葉は難しいけれど、いわゆる個性が強いと言われる人がいた場合、自分との違いを認められずに、ついつい攻撃したり陰口を言ったり、またはいじめに発展するというような事についてね、違いを認めようじゃないかという意見と、いや、やっぱ気にくわないから、つぶしにかかってやりたくなる気持ちは正直あるという、所があったんですけれど、少し今日はメンバーが変わってしまったので、この間の話題の、ちょっと違う部分について考えていきたいと思います。今日は、この間、誰が言ったのか忘れてしまったけれども、いじめる側なんて基本的には、そんなにいじめてるなんていう意識があんまりないんだ、逆にやられている側が『やめて』と言えないのがいけないんだよ、『やめて』と言えば、あーいじめなんだな、って言ってやめようと思う人もいるんじゃないか、またはいじめられっ子側に要は原因があるんだよ、いじめる側ばっかりじゃなくていじめられる方も何か変わんなきゃいけないんだよ、という考えがこの間はあったわけですけれども、それについての、まず自分達の意見をメモしてみてください。要は、いじめる側ばっかりじゃなくて、いじめられる側だって悪いんだよ、という。まず『やめて』って意思表示をするなり、または自分なりのいじめられない努力をしなさいよ、という。いじめられる側だって悪いんだよ、という様な意見にたいして自分の考えを・・・。

・・・はい、まだ書いてる途中の人、手を挙げてください。はい、じゃあ後ちょっと1分くらいで書き終わってください。

 ・・・はい、じゃあ、また聞いていきます。どんどん言いたい人から立って言ってください。最初だけ今日は決めましょう。・・・y君、最初に立って言ってください。それ以降はもういちいち指しませんからどんどん言いたい人から言ってください。大きい声で言ってくださいね。」

y君   「反社会的な事を言う、非常識など・・・。」

担任    「ちょっと、わかりづらいな、もう少し。もう一回言うぞ、今、『やめて』って言えないなど、いじめられる側にも原因があるんだ、ということについて何か思ったこと、どうぞ。・・・あ、いじめられる側が反社会的だからっていうことですか、だからいじめられちゃうんだと、わかりました。・・・はい、じゃあどうぞ。」

m君    「え、これに反論する形じゃなくてもいいでしょ。」

担任    「まだ、一通りお願いします、意見を。」

w君  「えーっと、これは僕の場合なんですけど、今まで結構やられて、『やめて』っていうことが言えなかったんですけど、大勢vs1人、っていうのはやっぱり言いたいけど言えない。だから、『やめて』って言えない気持ちもわかる。」

m君    「えーっと、このたった1人が『やめて』って言っても、僕は無駄だと思う。あのー、仮に1人が『やめて』って言っても、そうやって『やめて、やめて』って言って苦しむ姿を楽しんでさらにいじめがひどくなるっていうケースもあると思うし、僕はそういうのも見たことがあるから、だから、たぶん1人が『やめて』って言ってもダメだと思う。」

a君    「僕もちょっとm君のに似てるんだけど、確かにいじめられている子が『やめて』って言っても、やっぱり、それを喜んでるっていうか、何がやめてだよ、みたいに向こうも言ってくると思うし、確かにいじめられる方も原因があると思うし、僕もそうだったから、たぶんそれが元で、自分が原因でいじめられることも無いと思います。」

担任    「要は、いじめられる側にも原因があるんだと。『やめて』って言えないことも含めて、いじめられる側にも原因があると。いじめには、いじめっ子ばっかりが責められるべきでは無くて、いじめられっ子にも原因があるんだと、いうことについて思ったことを言ってください、と言ってるんです。」

Mさん    「私は、いじめられている子は全然悪くないと思います。」

Y君    「えーっと、とりあえず、いじめられる人が悪いとは思わない。けれど、人はみんな傷つきながら生きている所があるから、自分だけ傷ついた可哀想、何て勝手に思い込むのはナンセンスだと思います。けれど、やっぱりいじめられる人が個人的には全く悪いとは思いません。」

担任    「・・・・、一通り全員言ってくださいよ。」

iさん    「僕の意見は、『やめて』と言えなければ、相手がいじめとわかっていても、わかっていなくても、結局何も始まらないから、いじめは終わらないんじゃないか、と思うんですけど。」

担任    「・・・もう一回言います。一通り言ってくださいね。」

k君    「えー、僕の意見はいじめている方が誰が見てもあきらかにいじめっていうのもあるけど、本当にただ自分ではからかっているだけとか、からかうのも多分いけないんだろうけど、殆ど遊び心でやっている、わかんない時もやっぱりあるから、言えないのはわかるけど、本当にイヤなら言えばいいんじゃないかな、と思います。」

Iさん    「いじめられている側も悪いと思う。理由は、いじめられているって自分で思っていて、助けを求めずにグチグチ授業中、何かやっていたりするのがよくない気がする。」

n君    「えーっと、いじめられる方も問題があると自分でも思ってるんですけど。それはまぁ、最初にいじめられた時に言い返したりやり返したりしないから、どんどんいじめが大きくなっている気がするから、負けてもいいから最初イヤだと思ったら向かっていった方がいいと思う。」

s君    「えーっと、いじめられる側にも責任があるか、では僕はいじめられる方にも責任があると思います。それは、自分を守ろうとしていないって言うか、要するにまぁそれだけです。」

M君    「いじめる方にも原因があるし、いじめられる側にも原因があると思います。」

K君    「まぁー、自分馬鹿なんで、ちょっと、そういういじめとか何が発端でそういういじめになるのか、とか大切な所は、わからないです。・・・・。」

担任    「・・・、はい判りました、じゃあまた後で、意見まとまったら教えてくれ。さぁ、そうしたら、じゃあ大体みんなの意見を聞いて結局こういうことだ。いじめられる側にも要は原因があると。まぁ、原因ありと言うかいじめられる方も悪いんだと、ごめん、いじめられる方も悪いんだと、いうのに対して、いじめられる側はわるくないと。今、二通りにわけることができると思います。えーっと、人の意見を聞いていて意見が変わった人もいると思うんで、今どっちか考えて、悪いか悪くないか、メモとってください。どちらか決めて下さい。自分の立場を。」

m君    「理由も添えて?」

担任    「書けるんなら書いてください。100パーセントという考え方ではないんですよ、悪いというのは。いじめられる方だって悪いんだと。当然、いじめる側が悪いのはもう誰でもわかっているはず。ただいじめられる方も悪いんだという考え方と、イヤ違うんだと、やっぱりいじめは100パーセントいじめっ子が悪いんだという考え方です。

 さぁ、それでねK君が今とっても良いこと言ってくれたけれど、自分はバカだからいじめがどういう風にしてどのように起こるかがよく判らないということだけれども。ある意味ではそんなこと言われたら俺もバカだし、みんなもバカかもしれない。そんなことがもしちゃんとわかっていたら、なかなかこんな事って起きないんだと思うし。要はそれを考える為にやっているわけですから。ある意味みんな、わからないという前提でいきましょう。いじめられる側にも原因があるのか、いじめられる側だって悪いんだという考えに対して、いじめられる側も悪い、または悪くないどちらかで答えてください。」

w君  「どちらかじゃなくてはいけないんですか?」

担任    「他にどんな選択肢があるんだ?」

w君  「どちらとも言えない。」

担任    「どちらとも言えないというのは・・・まぁ後でじゃあ聞きましょう。はい、じゃあ聞いていきます。理由を書いている人も、もういいでしょう。どちらか一方に、これは必ず手を挙げてください。はい、いじめられる側も悪いんだと思う人、手を挙げてください。・・・はい。いじめられる側は悪くないと思う人、手を挙げてください。はい、2人。はい、どちらにも手をあげなかった人、手を挙げてください。はい、どちらですか?」

kさん    「結局、両方悪いと思う。」

担任    「両方悪いと思う。両方悪いというのは、だからこちらですね。はい、y君。」

y君   「状況による。」

担任    「ということはやっぱりこっちですね。はい、こちらにも少しは原因がある場合はある、ということですね。はい、じゃあ、少数派の方から聞いてみましょう。mさん、お願いします。立って言ってください。」

mさん   「その人のこと嫌いなら、関わらなければいいし、何でいじめるのか判らないし、って言うかいじめっ子は絶対悪いし、死んだ方がいいと思うくらい私はいじめっ子が嫌いだし、私もこいつの事むかつくとかいじわるしたいとは思うけれど、それはやらないで、まぁその人とは友達にならなければいいし、もし元友達の子をいじめるんだったら私はいじめないと思うし、いじめている子が悪いと思う。」

担任    「Y君。」

Y君    「まぁ、僕、同意見なんですけれど。要はそのいじめてる側っていうのが、自分が始めていじめだと気づいた時に、お前が言わないから悪いんだよ、っていうのは責任転嫁だし、自分の責任を放棄している、気づかない鈍感さっていうのが、よくいじめみたいな事をやる様なきっかけになってるんだから、てめぇの神経を治せよって感じです。」

担任    「はい、ということです。えーっ、圧倒的多数のみなさん、反論があれば言いたい人からどんどん順番にどうぞ。ごめんなさい、ふたり反論が出た後はY君もmさんも混じってフリーでどんどん行きましょう。」

m君    「俺は悪い方に手を挙げたんですけど、何かいじめられる方に、嫌、いじめる方に、それやめなさい、あれやめなさい、って対策を講じる割には、いじめられる方は何もしないでナヨナヨしていて、抵抗しなければ何も変わらないと思うし、ただからかっているだけなのに被害者意識を持ってナヨナヨされても、すっごい腹が立つだけなので言うんなら言ってくれって感じなんですけど。」

W君    「えーっと僕も悪い方に手をあげたんですけれど、今まで、いじめとかあって自分が悪かった、ていうこともあったからこっちにしました。」

担任    「はい、じゃあこっからはフリーで何でもどんどん反論してください。」

m君    「どっちが言ったか忘れちゃったんですけど、嫌いなら関わるなっていうのに反論なんですけど、それだったらクラスはバラバラになりませんか。いじめ云々の以前の問題で、クラスとしてまとまっていない様な気がするんですけれど、いかがでしょうか。」

mさん    「でも、いじめるよりは全然いいと思う。」

m君    「僕は、そうは思わない。そうやっていじめるよりはいい、って何からも逃げてる様な気がするんですよ。食べず嫌い、食わず嫌いと同じ様なもので手をつけないからいい、とかっていうのはどうかと思います。」

Y君    「あのー、逃げちゃいけない理由が全くわからないんですけど、今のじゃ。」

m君   「逃げちゃいけない理由というよりも、何だろ、立ち向かっていく事っていうのが大事だと思う。」

Y君    「何に?」

m君    「だから、そういう何?、何だろう・・・。」

Y君    「何だか、全然わかんない、具体的に言ってくんないとさ。」

m君    「触らないから安全、とかって言う・・・・。」

Y君    「何に触らないと安全なの?」

m君    「だから、そういうことでしょ。嫌いなら関わるなっていうのは、嫌いだから・・・。」

Y君    「安全って誰が安全だか、わかってるの、自分がじゃない、相手が安全なんだよ。嫌いな奴と関わったら、自分がいじめる可能性があるから、嫌いなら、いじめる可能性があるなら関わらなきゃいい。相手が安全なんでしょ。」

m君    「だって悪くないっていう方に挙げたっていうことは、あれでしょ、いじめられたくないからっていうことなんでしょ。」

Y君    「違うよ、そういう問題じゃないでしょ。嫌いだからいじめるっていう人がいるから、じゃあ嫌いなら関わらなければいいから、いじめられる側には責任はないよと。いじめるぐらいならお前は関わるなっていう事をいいたいわけでしょ。」

担任    「じゃあ、ちょっと座ってください。一回そこ説明しよう。例えば、そう、具体例が無いとわけわかんないよな。えーっ、今の例を出すとあれなんで、小学校の時によくある例を出しましょう。小学生で、まぁ基本的にね、だらしないっていう子がいます。給食をよくこぼします。ボロボロこぼします。残したおかず、嫌いな物なんか、机の中にニンジンとか入れちゃったりして、周りの人にもすごい汚い、それで、まぁ食事が体中ついているので匂う、それで例えば『バイ菌、バイ菌』とか言われて、いじめられる場合があります、これよくあるいじめです。こんな時に、今、二通りあります。まず1つは、いじめが発生した時に、最初の時点で『やめて、やめて』とその子が言わない事がいけないんだ。それから、根本的にさっきも言ったように嫌いということで、そいつが周りからいじめられる様な事をするのが悪いんだと。いじめられる側だって、要はいじめる側だってある意味被害者なんだよ、というような。まぁ、はっきり言ってこんなバイ菌みたいな奴と隣に座らされて迷惑してるんだと。こいつだって何とかするべきだと、だから俺はいじめてやるんだと、いうような考え。ね、つまりいじめられる側にもいじめというのは原因があるのか?それともいじめというのは常にいじめる側だけが悪いのか、ということをね。いじめられる側が悪いというのは2タイプ。『やめて』と抵抗ができない場合と、根本的に周りから嫌われる要素がその子の中にあると。どっちを取っても、嫌、やっぱりいじめは絶対許されないから、そいつがいけないんだと100パーセント、というのか?それともいじめられる側だって悪いんだよということか。

 はい、長くなりましたが、k君から立ってください。それから続き、またフリーで。まず、立場を明らかにしてその理由を言ってください。」

k君     「自分の意見は、いじめられる側も悪いと思います。でも、それは場合にもよるんですけど・・・。さっきw君が言ってたみたいに、大勢と1人とかだと確かに言えないっていうのは確かにわかるんですけど・・・暴力とかふるわれて『やめて』とか言っても、また暴力ふるわれる場合とか、やっぱりからかうくらい、まぁ相手がどう思うのかにもよるんですけど、それくらいだったら、まぁ多少なんか、『やめて』とか言えば、・・・もうちょっと考えていいですか?」

担任     「はい。」

a君    「えーっと、一応、悪い方に手を挙げたんですけど、まぁ僕の学校にもそういう実際に、給食こぼしたとか食べ方が汚いとかそういうのがあって、その子自体にも確かに問題があるとは思うんだけれども、それは周りから見たら、その子には問題があると思うし、本人に対してだと責任は無いと思うし、もしかしたら手に障害があるのかもしれないし、それは周りと本人と考え方が違ってくると思うんですよ。周りから見たら、あいつ何であんなに汚く給食食べるの?何でしゃべり方が変なの?とか思うし、でも本人にとったら、それは仕方の無いことかもしれないし、もしかしたら直せるかもしれないことだから、それを確かめないで周りがあいつは変な奴だから、嫌いだとか、近寄らないで無視が始まってるし、突っ掛かってくる奴はそれで、いじめに入ったりすると思う。それは確かにそういう周りのいろんな人がいるから、突っ掛かってくる人と、後は近寄らない人がいて、それに対して本人が『やめて』と言っても、『やめて』って例えば本人が言わなくても他の人が『やめろよ』って言ったら、そしたら、その人が止めても、見ていないところでまたボコボコにされる。あのー、そのいじめられている子が、止めた方じゃなくて。止めた方も来る可能性はあるけれど、大体、俺が見たのだと助けられたけど、後で『お前、何、助けられているんだよ』みたいな。見てない所でやられて、そんな感じが僕が見たとかやられたとかそういう経験上あったんで、まぁ、周りの見方によって違うんだと思います。」

担任      「他にはないんですか?いじめられる側は果たして、悪いのか、それとも悪くないのか。いじめる側が100パーセント悪いのかどうか。」

Y君      「抵抗しないから悪い、という意見があったんですけれど、抵抗できない人はじゃあどうすればいいんですか。」

i君      「抵抗できない、っていう人はいないと思うんですよ、僕の中では。実際誰でも『やめて』ということは言えるんだし、それを言わないからいじめが終わらないんじゃないかと、僕は思ってます。」

a君      「確かに、言えないことは無いんだけれども、言ってその後の仕返しが怖いっていうこともあるかもしれないんですけど。」

i君      「そうかもしれないけど、実際、『やめて』っていう相手に対抗心を持たないといじめっていうのは無くならないんだと僕は思います。」

担任      「さぁ、チャイムが鳴っちゃったけどな、これは実は非常に根深い問題で、・・・どうなんだろうな、じゃあ、また次この話を少ししよう。ここがきちっと決まらないと、別にここで意思統一をしようということじゃないですよ、それぞれの認識の中でさ、こういう部分が曖昧だと、要はいじめって言ったってさ、何度も言うようにこの中ではいじめられる側だって悪いと思っている奴もいれば、いじめている奴が100パーセント悪いと思っている人もいる。どういうことかというと、h君がこの間言っていた、方法が判らないから方法を見つけたいと、いじめをなくす。当然、方法の前にまずは、その根本をみつけないといけないわけだよな。どこにいじめの根源があるのか。そのいじめの根源をいじめる側にあるのか、いじめられる側にあるのか。要は、いじめられる側のいじめられる要素を治してやれば、いじめはなくなるのかどうか。Y君もこの間言ってました。このクラスにはいじめっ子はいないけれど、いじめられる要素を持っている子達がたくさんいる。その要素をひとつひとつ削っていけばいじめは消えるのかどうか。その辺の所を次回水曜日、最後、フィニッシュで、二時間やりたいと思います。考えておいてください。ここに来て始めて考えるんじゃなくて、考えておいてください。そこの所を、すごく大事なところです。以上です。」







                      


     

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