『SING A SONG OF SIXPENCE』
(六ペンスの歌)


Sing a song of sixpence
A pocket full of rye;
Four and twenty blackbirds;
Backed in a pie.

When the pie was opened,
The birds began to song;
Was not that a dainty dish,
To set before the king?

The king was in his counting−house,
Counting out his money;
The queen was in the parlour,
Eating bread and honey.

The maid was in the garden,
Hanging out the clothes,
Along came a blackbird,
And snapped off her nose.

As it fell upon the ground
’Twas spied by Jenny Wren,
Who took a stick of sealing wax
And stuck it on again.

As they saw the nose stuck on
The maids cries out ‘Hooray!’
Till someone said ‘But it is stuck
The topsy−turvy way!’

They took her to the King
Who just replied, ‘What stuff!
’Tis better far put on that way,
So nice for taking snuff!’

They bought a pound of Lundyfoot
And threw it in her face.
She sneezed ‘Achoo!’ which twisted it
Into its proper place.

 『ポケットにライ麦を』など、アガサ・クリスティーの作品によく登場する事で有名な詩。この詩には様々なヴァリエーションがあり、普通は四連で終わっていることが多いです。一番長いのはこのヴァージョン。


吉竹迪夫『訳詞と解説 まざーぐーす 〔上巻〕』
中教出版

六ペンスの歌 うたおうよ
ポケット ずっしり ライ麦だ、
焼きこめられて 黒どりが
二十と四羽 パイのなか。

そのパイ 切ってみたならば
みんな さえずりだしたけど、
こりゃ 王さまに さしあげる
おごちそうじゃ なかったかえ。

王さま お勘定かんじょべやのなか
お金かぞえて いらっしゃり、
女王 お居間で パンに蜜
つけて おたべに なっていた。

ねえやは おもての庭に でて
ほしもの ほしていたところ
黒どりいちわ あらわれて
鼻さき ちょいと ちょんぎった。

さきっちょ 庭に おちたとき
ちらり ジェニ・レン 見てとると
封蝋いっぽん もってきて
ぴたりとつけた 鼻のうえ。

そこで なかまのねえやたち
「ほぉれ ごらん」と はやしたが
やがて 誰かが いうことに
「あら あべこべに ついている」

それから みんなで 王さまの
前にと出たら、「こりゃ何じゃ、
そのまま ついているがよい、
嗅ぎたばこには いいぐあい」

ランディフットを 一ポンド
みんなで 買って かがせたら
くしゃみ はくしょん そのために
くるり まわって もとどおり。

 この本では他のヴァリエーションも紹介されていて、五連で終わり、その五連目が

They sent for the king’s doctor,
Who sewed it on again,
And he sewed it on so neatly,
The seam was never seen.
(みんなで侍医を 呼んで来て
その鼻 縫ってもらったら
なんと 見事に 縫いつけて
縫い目も とんと 目につかぬ。)

に変わっているものや、四連で終わり、四連目を六行に変えた

The maid was in the garden,
Hanging out the clothes,
When down flew a blackbird,
And pecked off her nose.
But there came a Jenny Wren
And poppednit on again.
(ねえやが おもての庭に でて
ほしもの ほしていたときに
黒どり すうっと 飛んできて
鼻さき 突っつきおとしたが
そこへ ジェニ・レン 来合わせて
ひょいっと のせて もとどおり。)

というもの、又同じく五連で終わり、五連目が以下のものに変わっているヴァリエーションがあります。

Jenny was so mad,
She didn’t know what to do;
She put her finger in her ear,
And crackt it right in two.
(ジェニー すっかり取り乱し
どうしていいか わからずに
指を 耳にと 突っ込んで
ぽっきり 二つに 折ったとさ。)


鷲津名津江『英国への招待 マザー・グースをたずねて』
筑摩書房

『六ペンスの歌』
六ペンスの歌 うたいましょう
ポッケにライ麦 ぎっしりだ
二十四羽の黒ツグミ
焼きこめられて パイの中

パイが切られた その時に
うたいはじめた ツグミたち
さても見事な この珍味
王さま いかがでございましょうか?

会計室では 王さまが
お金をかぞえて おいでです
居間では ハチミツつけながら
パンをお妃 召し上がる

庭に出ているメイドさん
洗濯物を 干していた
黒ツグミが一羽 飛んできて
メイドの鼻を ちょんぎった

※この本では四連までの詩で、第四連の三行目が

There came a little blackbird,

に変わっています。


和田誠『オフ・オフ・マザー・グース』筑摩書房
『歌は六ペンス』
歌は六ペンス
ライ麦いっぱい
二十と四羽の
つぐみ入りのパイ

かわをめくれば
鳥がとびたつ
こんなパイなら
王さまのおやつ

王さまおくらで
おかねの計算
おきさきお部屋で
はちみつのパン

女中は庭で
せっせと水くみ
彼女のはなを
つっつくつぐみ


※この本では四連までの詩で、第四連の三行目が

There came a little blackbird,

に変わっています。
又、韻を踏む事を重視して意訳しています。


→ひとつ戻ります。

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