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Reviews オンライン小説の紹介 |
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タイトル 「神の声」 (SAIYAさん/ホラー/完結) |
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掲載HP SAIYAの世界 |
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おすすめ度 ★★ 作品の特徴 密度と速度の共演 |
| 印象深い一文 「……ひどい……ひどすぎる……」 |
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二十四歳にして作家の加奈子は、作品を書くときはいつも「神の声」が聞こえてくる、つまりトランス状態に入るのを待つ。現在残虐シーンを描いている加奈子にも、やがて待望の「声」が聞こえてくる。軽快にキーを叩く加奈子の指。だが「声」はあるところで同じ言葉を繰り返すだけになり……という内容です。勘のいい方ならここまでで「お、アレだな」と気づくことでしょう。かの有名なホラー作家S・キングも似たような作品を書いています。 この小説には二つの特徴があります。一つはその文章が織り成す圧倒的なまでの密度。細かい描写が連なり、読者の頭に鮮やかな情景を植え付けていきます。もう一つは現在形の繰り返しによって生み出される速度=テンポ。この手法によって、読者は問答無用の勢いで物語に巻き込まれていきます。この二つの要素により、密度と速度という、普通なら相反するものの共存を可能にしています。第一幕のシーンなんかは身体が痺れます。凄いです。 ですが、正直現在形の部分が長すぎるかなと感じました。文章の羅列と紙一重なので、途中で飽きてしまいます。私が素直に面白いと思えたのは第二幕のシャワーシーンまででした。一般の読者の方はどう感じるか疑問です。あくまで予測に過ぎませんが、おそらく第一幕で満腹というところではないでしょうか。最後までついていけないように思います。またラストの部分も説明しすぎのような気がしました。かえって恐怖が減退しています。ホラーというジャンルそれ自体が現実に侵食する力を持っているのですから、ほのめかす程度でよかったように思います。 非常に惜しいです。文章は巧みだし、試みも面白いです。ですがどうも作者の方の意志が勝ちすぎているように感じるんですね。エンターテイメントに後一歩届いていない、そう感じたことから星二つとさせていただきます。ただこの方の力量は凄いと思います。一度、ベタベタなまでにエンターテイメントに徹した作品を書いてみてほしいところです。(00/05/09 さと) |
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