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 タイトル 「氷沼の魚」ほか (ヨルカさん/平安絵巻/連載中?)
 掲載HP ヨフカシフクロウウェブ
 おすすめ度 ★★★   作品の特徴 匂いたつ叙情と官能
 印象深い一文 「とくるははるか。しらず」 by 伊予
 オムニバス形式の平安絵巻です。飛香舎の女御、「伊予」の侯名で女御に仕える凪子、凪子に懸想する蔵人橘広秋、といった面々をキーパーソンに物語は進んでいきます。物語全体に漂う独特の雰囲気――匂いたつような叙情性と官能性――は必見。背景のデザインも物語の雰囲気によく合っており、画面を見ていて思わずにやりとさせられます。ですが、各編とも特に明快なラストがあるというわけではなく、キーパーソンに関わりのある一シーンを淡々と描いているといった印象が強いので、ストーリー性を求める人にとっては少々物足りないかもしれません。しかしそれを差し引いても、第一話の「氷沼の魚」の妖しさ大爆発(笑)の雰囲気は十分に楽しめることと思います。個人的には、物語全体に漂う情緒あふれる雰囲気と、各短編間のリンクによって次第に全体像が浮かび上がるというパズル的要素こそが、この作品群の売りではないだろうかと感じました。

 以下現在までの各編の簡単な解説。「氷沼の魚」……凪子は普段は「伊予」の侯名で飛香舎の女御に仕えているが、現在は月の障りのために里居の身。蔵人橘広秋からの文にかっての女御との会話を思い起こす。「あはれというは」……一匹の仔猫を巡って女御方で起きた騒動。それにまつわる女御と伊予のやりとりを宰相は見る。「あのかた」……主人の橘広秋の口から想い人である伊予にまつわる愚痴を聞いた下司の稲城は、かっての体験を思い出す。「雛鶴」……左大臣の側室の姫は、北の方の大姫君である飛香舎の女御に憧れ、そのため、いずれは自分も女御になりたいと願っていた。ある夜、姫は左大臣と乳母の会話を聞く。(01/04/27 さと)




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