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 タイトル 「数字の旗」 (山口芳宏さん/推理小説/完結)
 掲載HP 電脳内革命
 おすすめ度 ★★★   作品の特徴 かちりとはまるラストピース
 印象深い一文 「君は勘違いをしている」 by 見城真之
 百枚ほどの中篇推理小説です。「1997年度創元推理短編賞最終候補作」とのことです。

 主人公の京太郎こと「私」は、同居人の見城と一週間分の昼飯などを賭けて推理勝負をすることになる。推理の対象は、横浜駅西口から見えるビルの屋上に毎日掲げられる数字の旗。この謎を解くというもの。やがて学生同士のたわいのないはずの推理勝負はしだいに実際の事件と関わっていき……というのが大まかな内容です。

 1から4までの数字の旗はなにを意味するのか。それが事件とどう関わっていくのか。読者を物語に惹きつけていくその情報の出し方がとてもうまいです。推理小説の醍醐味である「知りたい」という気持ちが、物語が進むにつれてどんどん増幅していきます。ラストも今までの謎と伏線がかっちりと噛み合っていて、非常に爽快です。これならほとんどの読者は納得がいくことでしょう。

 ただ気にかかることがあります。それは時代設定の説明がないこと。現代の話として読み進めると、古臭い描写があちこちに現れ(意図してだとは思いますが)、読者は少々戸惑います。この話の時代設定は昭和初期〜中期ぐらいなんでしょうか。それならそうと一言説明が欲しかったところです。(00/05/06 さと)




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