●クールフィン、アルタン、チーフタンズとの見事な共演でその名を高めたSean Smyth/ショーン・スミス(フィドル)。シャロン・シャノン・バンドのバックで活躍していたTrevor Hutchinson/トレヴァー・ハッチンソン(ダブル・ベース)とDonogh Hennessy/ドナ・ヘネシー(ギター)。この3人が一緒にオーストラリア・ツアーを行ったのがきっかけで、S・スミスを中心に96年に結成されたのがルナサ(Lunasaとはアイルランド語で「8月」「収穫祭」の意)である。
98年の1st発表時は、元フルックのMike McGoldrick/マイク・マクゴールドリック(フルート、ティン・ホイッスル)、ドーナル・ラニィ・クールフィンやタマリンのメンバーのJohn McSherry/ジョン・マクシェリー(イーリアン・パイプ、ロウ・ホイッスル)が在籍していたが、翌年の2ndでは共にゲストにまわり、代わりに元ムーヴィング・クラウドのKevin Crawford/ケヴィン・クロフォード(フルート)が正式参加している。
その後イーリアン・パイプのメンバーとしてCillian
Vallely/キリアン・ヴァレリーが正式参加、S・スミス、T・ハッチンソン、D・ヘネシー、K・クロフォード、C・ヴァレリーの5人となり01年に3rdを発表。上記3枚のいずれも高い評価を受けた彼らは、アイリッシュ・トラッド界の新星として年間200本以上のライヴをこなしながら精力的な活動を続けている。
(2001/11/1。11/27加筆修正)
>2001年9月のライヴ・レビュー(by michiyoさん)はこちらから。
| Discography(正規アルバム) ※発売年、タイトル、レーベル |
1998 "Lunasa" Meldac
1999 "Other World" Green Linnet
2001 "The Merry Sisters of Fate" Green Linnet
"The
Merry Sisters of Fate"/「メリー・シスターズ・オブ・フェイト」(2001年、3rd)

↑5人のツワモノたち。渋いっ

↑すべての曲がべらぼうな完成度であります。

↑編成、使用楽器。キリアン・ヴァレリーの吹くイーリアン・パイプは爽やかで、ハイランド・パイプの音に近い感じがします。ギターとベースがいるのはアイリッシュ・トラッドではかなり異色。
★2001年発表の3rd。このアルバムからイーリアン・パイプがキリアン・ヴァレリーに変わりました。
ドナのざくざくざくざく切り刻むギターとトレヴァーの切れ味抜群のベース、このリズム隊2人がこのアルバムでも相も変らぬ大活躍であります。突っ走るリズム隊に絡むのは、爽やかなイーリアン・パイプ、シャープなフィドル、まろやかなフルートとホイッスル。も〜〜〜〜カッコ良すぎ!(><)
鉄壁のアンサンブルは相変わらず見事ですが、楽曲も素晴らしいですね。A、C、G、Jなどの「動」の曲では血肉が沸き立つような圧倒的なドライヴ感、B、D、E、F、Iなどの「静」の曲では胸が締め付けられるような叙情性。このアルバムはそのあたりのバランス加減も絶妙です。う〜む、聴けば聴くほど完璧な作品ですね〜。こりゃすげえや。
彼らはヴォーカルなしの完全なインストゥルメンタル・バンドなので、「女性ヴォーカルのいないアイリッシュ・トラッドなんて・・・」(<どっかのコマーシャルみたい)と思う方もいらっしゃるかもしれません。しっかし、このサウンドにはヴォーカルは必要無し!よほどのヴォーカリストでなければ緻密なアンサンブルによる緊張感がゆるんでしまうからです。
ドラムもいませんが、これも一切必要無し!ドラムはあまりにリズムの支配力が強いので、入れることで逆にドライヴ感が失われてしまうことがあるからです。現在の楽器編成がやはりベストでしょう。
その疾走感溢れるサウンドから「ボシー・バンドの再来」とよく言われますが、やっぱりボシーはボシー、ルナサはルナサ、それぞれ違う魅力があると思います。ともあれこの素晴らしいアルバム、ぜひ一度は聴いてみてください。(^
^)
(2001/11/1)