Orchestra Luna/オーケストラ・ルナ U.S.A 

●イギリス生まれのニューヨーク育ち、シンガーソングライター、作詞家、作曲家、アレンジャー、指揮者、プロデューサーといった様々な面を持つ才人Rupert Holmes/ルパート・ホルムズ。彼はJeffrey Lesser/ジェフリー・レッサーと出会いワイドスクリーン・プロダクションというプロデュース・チームを結成、70年代中期から80年代にかけて多くの作品を手がけたが、ルパード・ホルムズ自身のアルバム、セイラー、スパークスなど、どれもモダン・ポップの秀作であった。このオーケストラ・ルナも彼らによるプロデュースであり、アルバム一枚で終わってしまったもののその音楽性の高さと個性の強さは今も高く評価されている。

Richard Kinscherf/リチャード・キンシャーフ(キーボード、ヴォーカル)を中心としたオーケストラ・ルナは元々ボストンのフォーク・クラブを活動拠点にしていたが、音楽性を高めていくとともに活動地をニューヨークに移す。レコードデビュー前からそのユニークなサウンドは注目を集めていたらしく、フランク・ザッパの10周年記念パーティでラベルやパティ・スミスとともにパフォーマンスを披露したり、ウェザー・リポートやロキシー・ミュージック、スプリット・エンズなどの前座もつとめニューヨーク周辺では話題になっていたという。

彼らは上記のルパート・ホルムズに見出されて74年にデビュー作を発表したが、この一枚のみでシーンから消えてしまった。Randy Roos/ランディ・ルース(ギター)とScott Chambers/スコット・チェンバーズ(ベース)の二人はその後もミュージシャンとして活動したが、他のメンバーのその後についてはリーダーのR・キンシャーフをはじめとしてほとんど不明のままである。
(2001.11/29)

Discography(正規アルバム) ※発売年、タイトル、レーベル

1974 "Orchestra Luna" Epic


"Orchestra Luna"/「オーケストラ・ルナ」(1974年、1st)
うきうきわくわく、そしてほろり・・・モダン・ポップの知られざる傑作!

 

↑映画のフィルム仕立ての洒落たジャケット。ちょっと見ずらいですが背後の月にご注目。同じ時間のフィルムのように見えて、月だけが満ち欠けを繰り返しているのです(ということは・・・?)。こーいう小技も楽しいですね。

↑楽しそうなメンバー達の写真。なんか良いなぁ。。。

↑曲目。

↑編成、使用楽器。「ナレーション」なぞというクレジットが、彼ららしいですな。(^ ^)

 

★オーケストラ・ルナが74年に残した唯一の作品。「洋楽秘宝館」が2001年の1月に世界初CD化してくれました。

噂通り、どーしてこれ一枚で終わっちゃったのか残念でならないほどの素晴らしさですね。多彩で一筋縄ではいかない音楽ですが、強いて一言で言うのなら「ブロードウェイミュージカル風モダン・ポップ」!?都会的センスと洒落っ気に溢れたサウンド&歌詞はなんとも摩訶不思議で、一度聴いたら忘れられないでしょう。だからといって奇をてらったり実験に走ったりしているようなところは一切なく、大人から子供まで楽しめる極上ポップ。やってることはえらく高度なのに結果的には誰にでも楽しめる親しみやすいサウンドになってますね。こりゃスゴイことですよ。

@「ワー・ユー・ダンシン・オン・ペイパー」から華やかなうきうきサウンドが溢れ出てきます。シアトリカルな男女コーラスが印象的ですね。賑やかでうきうき楽しいナンバーです。ファンタジックな歌詞がまたよいんだ。
A「ミス・パメラ」B「リトル・サム」の洒落た小品をはさんで、C「ハート」。この曲はベースボールを人生にたとえた面白い曲です。熱血野球ドラマを華々しくミュージカル風に歌っております。こう書いちゃうとイロモノっぽいけど、すごく良い曲ですよん。
D「ラヴ・イズ・ナット・イナフ」は、琴線直撃の素晴らしい曲であります。聴いてると思わずほろり。。。(;_q))  まるで映画のワンシーンを切り取って音楽にしたような、美しくも切ない世界。贅沢に盛りこまれたメロディ群がたまらなく美しいんですよね〜。セリフも含めてミュージカル風男女ヴォーカルが大活躍の曲で、男女の儚い恋愛の一シーンが鮮やかに見えてくるようです。あ、今思ったけど、この曲ってどこかキンクスの"You Make It All Worthwhile(「すべて君のため」)を思わせるなぁ。
Fも叙情的でしみじみ心に来る曲ですね。ドラマティックな間奏に鳥肌!
んでもって最後は大曲H「ドリス・ドリームズ」で〆。うーん、密度の濃いアルバムだなぁ。

賑やかで底抜けに明るいサウンド、なのになぜか聴き終わるとほろりとしてしまうような切なさがあったりして。不思議な音楽だなぁ。きらきら輝く万華鏡のようなサウンドなのに、なぜか聴き終わった時に懐かしいような切ないような不思議な感動が鼻の奥にじんわり来るんですよね。
悲壮感とかこれ見よがしの哀愁とかいうわけでは決してない。なんつーか、私の勝手なイメージでは「帰るまぎわの遊園地」ですね。「ああ、楽しかったね、夢のようだったね、でももう帰らなきゃ、今度はいつ来れるのかなぁ・・・」という。ああ、よくわかりゃん。。。^^;
(2001.11/29)

☆洋楽秘宝館、名前は怪しいけど良い企画ですね。しかも安いし!
セイラーやカフェ・ジャックス、トゥリーズなんてワタシにはうれしい限りだし、なんと言っても「オーケストラ・ルナ」を出してくれたことはこの企画の一番のヒットだと思っています。
みんなにぜひ聞いてもらいたい…って前どっかで書いたな…
(2001.11/26 byクフロさん)

☆オーケストラルナは某所で拝見したクフロさんの情報で名前を知って気になっていたんですが、いや、これもめちゃくちゃ面白い!
いったいぜんたい何がどうなると男女オペレッタとジャズギターとメロトロンが組み合わさっちゃうんだー???と思わせながらも、聴いたあとはなぜかキュンとくる(イングランドのガーデンシェッドやロカンダの妖精を初めて聴いたときを思い出した)摩訶不思議な音楽です。それにしてもなんでボストンなんだ、とも思いましたが、ボストンの地下鉄の駅やハーバードスクエアあたりって、数多くのストリートミュージシャンが腕を競いあって、もう、アイディア勝負のなんでもあり状態なんですよね。ああいう伝統の産物なのかなあ、なんて思ったりもしました。
(2001.11/26 byS.P.さん)

 

 

 

 


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