2005.5.2 Mon〜5 Thu

昨年の北東北の桜は4月中に満開を迎え、ゴールデンウィークは盛りを過ぎてしまっていたらしいが、今年は、ばっちりの様子。混雑は覚悟の上だが、早朝に桜の名所に乗り込むパターンでなんとか切り抜けたい。今後の指定席の手配のため、上諏訪駅経由で佐久へと向かう。白樺湖経由は久しぶりで懐かしい。しっかり時間を計算して佐久ICから伊勢崎ICはETC通勤割引。桐生のデニーズで夕食、そして宇佐美で給油。国道50号沿線はガソリンが安く、リッター107円。更にプリカの割引まであるので助かる。佐野藤岡ICからの東北道は、弘前まで激走するので確実にETC深夜割引が適用されるだろう。

結局、500km超、5時間超という過去最高記録のノンストップ運転で大鰐弘前ICの手前のPAまで一気に北上した。付近のSA、PAはどこも仮眠をとる車で殆ど埋まっている。私と同様、早朝の弘前城の桜でも狙っているのだろうか。不思議なほど、睡魔には襲われていないが、3時間ほど仮眠をとる。

機先を制するため、5時前に出発。弘前市役所の駐車場には5時に到着。どんどん駐車場は埋まっていくので早めの始動は大正解。朝食はEDYが使えるサンクス。桜が満開の弘前城外堀添いに歩いて桜のトンネルが見事な西堀までのんびりと散歩。橋の上は写真を撮る人たちで黒山の人だかりとなっていた。午前6時前でこの状態なのだから、日中の混雑はいったいどれほどなのだろう。桜のトンネルの中からは雪の残る岩木山がくっきりと見えていた。

現存十二天守の天守閣付近は、2001年に桜を見に来たときは、5分咲程度だったが、今回はしっかり満開。ズームイン朝の中継もあった。ここ10年近く、めざましテレビばかり見ているのでなんだか懐かしい。そういえば2004年、ここ弘前城と並ぶ日本三大桜名所の高遠城に満開の桜を見に行ったときにはめざましテレビの中継をやっていた。6時30分に放送開始。中継の間、下乗橋の天守寄り側の通行を遮ってくれたおかげで人が写り込まない写真を撮ることができた。

名残惜しいが、大混雑に巻き込まれる前に退散。出がけに駐車料金600円を徴収される。ガソリンがなくなってしまっているため、大鰐弘前ICまで戻って補給。リッター112円は予想外の安さだ。ETC通勤割引で一区間高速を利用し、黒石ICから国道102号で十和田湖へ。JRの駅で見た十和田湖の春紅葉のポスターに踊らされたのであるが、残雪があり春紅葉にはまだかなり早い状態だった。それでも、好天の下、十和田神社や有名な乙女の像など、歩いてみて回る。桜の名所に比べて人出が大分少ないのはありがたい。紅葉の最盛期の十和田湖も見てみたいが、どのくらいの人出になるのか、ちょっと恐ろしい。それでも今回の弘前城のような早朝出撃攻撃を使えば何とかなるか。公共交通機関&レンタカー利用では無理なのだけれども…。

続いて、深さ日本一の田沢湖を目指す。国道103号で南下。十和田ICから一区間だけ高速利用。道路情報によると弘前方面は既に碇ヶ関ICまで渋滞しているという。桜満開時の弘前はさすがにすごい。鹿角八幡平ICの料金所は少し車の列ができていた。そして皆、田沢湖方面の国道341号へと流れていく。車の流れはスムーズだったが、車の列がずっと連なっている。曲がりくねった峠道を越えて田沢湖町に入ると玉川温泉あたりで路上駐車の嵐。こんな山の中の温泉にこれだけ人が集まるとは。何かイベントでもあったのだろうか。この先は田沢湖まで車の台数も少なく非常に快適なドライブとなる。

田沢湖に到着、真っ先に湖畔へと赴く。初めて田沢湖に来た2001年の時には普通の湖に思えたが、今回は岸辺近くの湖水の色が八重山の海のようにエメラルドグリーンになっていて非常に美しく感じる。ちょうどお昼時だったので、手軽にきりたんぽラーメン食べてから、近くの田沢湖町郷土史料館にも立ち寄ってみる。辰子姫伝説の展示を期待していたのだが、考古学的展示がメインだった。入場無料なので不満はない。

湖畔添いの道を反時計回りに進んで、御座石神社、辰子姫像とチェックしていく。駐車場は満車状態。運良く素早く駐車することができた。前回はバスで来たため田沢湖の名所、辰子姫像はチェックできなかった。さすがに名所だけあって像の前で写真を撮る人々がとぎれることがない。十和田湖の乙女の像より人は多かった。

ここまでくれば、ごく近くのみちのく三大桜名所の角館に寄っていくしかないだろう。2004年に訪れたばかりなのだが、霙雪に水を差されている。2003年の秋は紅葉を楽しめたのだが、霰雪が吹雪いていた。今日は間違いなく晴天の下の角館を楽しめる。辰子像近くの県道に入り国道105号でアプローチ。予想されていたことではあるが、角館の3km手前で渋滞に突入。あきらめて引き返す車が続出する中、せっかちな私が辛抱強く2時間を車中で過ごし無事、駐車場に車を入れることができた。駐車料金500円は良心的という物だろう。桧木内川沿いのソメイヨシノは見事な満開。2時間待った甲斐があるという物だ。それに引き替え、武家屋敷の方の枝垂れ桜は既に盛りを過ぎた風情で緑色が目立ち柳のように見えてしまう。ところがこれで満開なのだという。そういえば路上に全く花びらが散っていない。サイボーグのようなソメイヨシノに慣らされてしまっている自分を反省、枝垂れ桜の風流を楽しむ。公開中という青柳家に500円払って入り、500円のぜんざいを食べてしまった。

帰りの道はさほどの渋滞になっていない。大曲ICから北上江釣子ICまで高速利用。前夜の睡眠不足もあり、途中、PAで仮眠をとる。もちろん、ETC通勤割引適用だ。宿はインターチェンジ脇のサウナだが、その前にジャスコで夕食。フルーツパフェまでつけてかなり贅沢をしてしまった。サウナは私のように安上がりの旅を決め込んでいる人々があふれかえっていたが、なんとか寝る場所は確保。21時前に就寝。








北上に宿を取ったのは、弘前、角館と並ぶみちのく三大桜名所の北上展勝地を狙っていたため。ただし、既にネット情報で北上展勝地の桜は盛りを過ぎていることがわかっている。6時前に北上展勝地に繰り出してみたが、予想通り、桜は終わっていた。来年はここの桜をターゲットにしてみようと思う。

ここからはしばらく国道4号で下道を行く。サンクスで朝食とCR-2型リチウム電池を調達。デジカメのバッテリーが終わりそうになっていたのだ。電池のアダプターがついているD70を買って本当に良かった。まずは、アテルイの里、水沢。今回のターゲットは、陸中国新一宮・駒形神社のみ。坂上田村麻呂、源義家の両者にゆかりのある神社だ。近くではお年寄りの皆さんが、ラジオ体操をやっていた。さらに衣川村に分け入って安倍館跡。今にも朽ち果てそうな標柱と説明板があるだけでどこが館跡なのかはっきり言ってよくわからない。一首坂はパスしてしまった。

ちょっと高橋克彦の「炎立つ」ゆかりの地をつまみ食いしてしまったが、この日のテーマは山本周五郎の「樅の木は残った」ゆかりの地めぐり。国道4号で中尊寺駐車場前を通過。8時前だというのにもうかなりの人出だ。この日は人気スポットはとことんパスするつもり。まず、一関城跡。「樅の木は残った」では敵役の伊達政宗十男、伊達兵部宗勝の居城だ。仙台藩の石高の半分、30万石をぶんどろうと画策する御仁である。一関城跡は釣山公園となっている。堀切といくつかの削平地が残るのみの城跡である。

一関からは高速利用。途中、SAで胡麻擂り団子を入手。古川ICでおりる。これもまたETC通勤割引である。国道108号でめざすは涌谷城。「樅の木は残った」では主人公の原田甲斐と仙台藩存続のために尽力し、命を落とす伊達安芸宗重の居城だ。一国一城令の下、要害と呼ばれていた。仙台領で唯一の櫓建築・太鼓堂が残っているが、隣に立っている模擬天守の資料館の方が目立ってしまっている。2004年にリニューアルされたばかりだという資料館の中には期待通り、伊達安芸の展示がしっかりとあった。伊達騒動の真相が明らかでなく、「樅の木は残った」の主人公、原田甲斐の評価が二分されてしまうのに対し、伊達安芸は伊達兵部に真っ向から異を唱え、仙台藩を改易から救った功臣としてしっかり評価されていて、神社にも祀られている。資料館にて廟所が涌谷町内の見龍寺にあると言うことなので赴くことにした。しかし、廟所の門は閉ざされていて塀の外から写真を撮ることしかできなかった。

涌谷は火怨の物語のスタートとなる陸奥国小田郡の産金地でもある。現在でもわずかながら砂金がとれる産金の地に天平ろまん館があることを知り、急遽赴くこととした。大仏建立に際し、黄金の調達に苦慮していたところに百済王敬福(くだらのこにきしきょうふく)が小田郡からとれた砂金900両を献上という、高橋克彦の「風の陣・立志編」や「火怨」のシチュエーションをしっかり復習することができた。後の奥州征伐につながる曰く付きの黄金の里を期せずして訪れることができた幸運に喜びは大きい。黄金産出であわてて作った政庁、桃生城も近くのようなので既に石巻市となっている旧桃生町内をしばらくさまよったが、こちらは探し当てることはできなかった。

次の目的地はメインターゲットの船岡城。三陸道を使って一気にアプローチ。対向車線は松島海岸ICにかけて渋滞となっていたが、人気スポットには用はない。快調に車を走らせ、仙台空港ICから国道4号にでて、名取市内でガソリン補給と昼食。

国道4号から遠目に見る船岡城は頂上に観音が立っていて高崎の観音山を思わせる景色。(規模は大分小さいのだけれども。)ここも涌谷と同様、正式には城でなく要害だ。船岡城のある柴田町は白石川沿いに一目千本桜もあり宮城県内でも有数の桜の名所のようだが、すっかり桜は終わってしまっている。三ノ丸前の大駐車場に車を駐めて、船岡観音の立つ頂上を目指すが、急な坂道でなかなか厳しい。スロープカーなる乗り物も用意されているが意地でも使うわけには行かない。特別城を感じさせる表示や遺構はないが、頂上から少しくだったスロープカー降り場のほど近くに原田甲斐の慰霊碑がひっそりとあった。あまりに扱いが小さいので城の麓のしばたの郷土館にもよってみる。新札が使えずおつりもないということであきらめようとしていたら只で見てってくださいと言われてしまった。ご厚意に甘えてみたが、やはり原田甲斐の展示はない。考古・民俗学中心の内容だ。最後に樅の木は残ったコレクションの看板に引き寄せられて麹屋コレクションに寄ってみたが、仙台藩から拝領・購入したという貴重なお宝の山でやはり原田甲斐関係の物はなかった。山本周五郎の評価は一説に過ぎないと言うことなのだろう。しかしお話好きのコレクション所有者のおじいさんから原田甲斐邸の門が移設されているという荘厳寺が仙台市内にあるという貴重な情報を得ることができたのはラッキーだった。

「樅の木は残った」とは関係ないが、近くにある角田城に最後寄っていくこととした。ここも正式には要害である。まず、台山公園のスペースタワーから城を俯瞰してみる。手前の中学校の奥、高台に建っている角田高校が城跡だ。スペースタワーに並んでHUロケットが立っていて、隣接するコスモハウスには惑星探査機ボイジャーや人工衛星の展示などがあって家族連れでそこそこにぎわっている。この日、私が訪れたスポットの中では一番人が集まっていた。

角田高校にまで足を伸ばしてみるととりあえず、城跡の碑だけは立っていた。また、台山公園近くの長泉寺には角田要害大手門が臥牛門として移築されている。ゆとりを持ってこのあたりで切り上げる。国道113号で白石に出て白石ICから東北道。またまた通勤割引だ。ところが事故渋滞発生。渋滞手前の福島西ICで高速を下りる。国道4号の流れは悪くなく、さほどストレスは感じなかった。郡山IC近くのモスバーガーで夕食。すぐに健康ランドに投宿。やはりすごい混雑だが、風呂にも入らず7時30分には仮眠室に場所を確保して無事、就寝。

5時に起床。ゆっくり朝風呂に入って6時に出発。磐梯熱海ICから会津若松ICまで磐越道利用。これまた通勤割引である。まずは、デニーズにてお気に入りのメニューの朝食。そして、早朝の飯盛山に繰り出した。2003年、雪囲いがあった重文・さざえ堂の写真の撮り直しが目的。白虎隊の墓、白虎隊唯一の生存者・飯沼貞吉の墓、白虎隊自刃の地など一通り見て回る。

まだ、7時前なので自由に見て回れる墓を中心に攻めていく。天寧寺の近藤勇墓。山道を結構登っていく。土方歳三の墓が寄り添っているという点では近藤勇の他の墓よりもポイントは高いかもしれない。これで、龍源寺、板橋と近藤勇の墓関係は3ヶ所目ゲットだ。続いて松平家墓所。ねらいは勿論、松平容保の墓。昨年の大河ドラマの容保はイメージ通りの誠実さで好感度が高かった。2004年は本当に大河ドラマ中心に回っていた一年だったような気がする。今年は大分視聴の仕方がぞんざいだ。松平家墓所は山中にかなり広く広がっており、容保の墓はその中でも特に奥の方。かなり石段を登って行かなくてはならない。すっかり、時間がかかってしまったが、まだ、8時半前。すぐ近くの会津武家屋敷はまだ開かないのでとりあえず、鶴ヶ城に向かう。8時半に鶴ヶ城着。9時開城かと思ったら8時半からだったのですかさず入る。2004年に天守内の展示が大幅にリニューアルされたとのことで見る物全てが目新しい。特に新選組関係が充実したように思う。フルタの食玩、「新選組-池田屋騒動」のシリーズで池田屋のジオラマが作られていたし、「特別編-新選組戦場録」のシリーズも展示されていた。シークレットがカッシーだったとは…。興味深く見入ってしまった。走り櫓の展示は野口英世。今回は茶室・麟閣で500円の抹茶も頂いた。

時刻は9時半。満を持して会津武家屋敷へと赴く。日新館との共通券がお得だが、今回は武家屋敷のみ。新選組のロケが行われたとの掲示があり、ワープステーション江戸がオーバーラップしたが、全くの杞憂。なかなか充実した内容だった。家老屋敷は西郷頼母邸。ここで、容保公がロケを行ったとのこと。会津歴史資料館の展示もなかなか充実している。個人的には容保が死ぬまで肌身離さなかったという孝明天皇の宸翰が一番のお宝。そして、とどめが佐々木只三郎の墓。2004年大河ドラマ「新選組!」の佐々木只三郎は存在感が大きかった。大河ドラマの解釈と同様、竜馬を斬った男と紹介されている。壬生義士伝の御陵衛士・斉藤一説も捨てがたいが、薩摩藩にそそのかされて佐々木只三郎が暗殺というのが一番蓋然性は高そうだ。

ここまで「新選組!」を懐かしく思い出してしまうと、斉藤一の墓もチェックせざるを得ない。七日町駅近くの阿弥陀寺にある。阿弥陀寺の本堂脇には鶴ヶ城の御三階櫓が移築されている。今までノーチェックだったのが恥ずかしい限りの素晴らしいスポット。あと、会津でノーチェックだった重要スポットが勝常寺。建造物は重文の薬師堂がある程度だが、仏像がすごい。国宝の薬師如来、日光・月光菩薩、重文の仏像も四天王像をはじめ多数所有する。薬師三尊像は東北地方唯一の国宝仏とのことだ。拝観をお願いすると副住職が駆けつけてくれ、収蔵庫と薬師堂内を案内していただいた。

いままで会津を3回ほど訪れており今回が4回目だが、今回が一番充実していた。最後に、帰りがけに週刊「司馬遼太郎街道をゆく〜白河・会津のみち」の表紙、大内宿に寄っていくこととする。ここはかなりの観光スポットのようで駐車場までしばらく渋滞に引っかかった。ほんの15分くらいではあるが。ゴールデンウィークの観光地といった人出だったが、昼食にはあっさりありつける。ざるそば、岩魚の塩焼き、ずんだ餅の岩魚セット。今回のドライブで一番まともな食事といえるだろう。伝統的建造物群保存地区の道を奥まで登りつめ、山側から集落を俯瞰するショットを撮影。帰りがけには町並み展示館も見ていった。ここも人気のない早朝に来るべきだったかも。

帰路は国道121号をずっと南下。今市から例幣使街道の杉並木となる。鹿沼ICから佐野藤岡ICまで東北道利用。あとは往路と同じ道でという予定が、八風山トンネルでマイクロバス炎上により通行止めと言うことで下仁田ICでおり、国道254号で長野県入りすることとなった。それでも20時前に帰着することができて何より。

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