2006.6.10 Sat



前夜、遅くまで会合が入ってしまったため、泣く泣く払い戻した超割航空券。2006年に入って2度目。落ち込むが、献血先をさっさと決める必要がある。町内会長に区費の納入を8時と指定されてしまっているので、遠出は避け、隣県・愛知の豊橋赤十字血液センターをターゲットとした。となれば飯田ICでおりETC通勤割引を適用させて国道151号を辿るというのが経済的だ。2005年の初ドライブの時に降雪によってパスした日本100名城にも選ばれている長篠城にも寄ることができる。

せっかく飯田を通過するのだから、重要文化財の小笠原書院にも寄っていくことにする。9時を回った所での到着で団体さんと一緒になってしまった。書院の隣にどーんと小笠原資料館ができていたが、かなりの違和感がある。書院の中では長い説明を我慢強く聞いていく。柱の面取の幅で時代がわかるという話だけは印象に残った。

国道151号で長篠城のある新城まではぼぼ100km。阿南町新野までの道がすっかり改良されていてだいぶ運転は楽になったがそれでも時間はかなりかかる。正午前に長篠城到着。池波正太郎の忍びの風を読んで鳥居強右衛門の魅力に触れた後だけに感慨もひとしおだ。長篠城址史跡保存館ばかりではなく、武田勝頼の本陣がおかれた医王寺、長篠城の川を挟んだ対岸にある鳥居強右衛門磔死の碑、鳥居強右衛門の墓がある新昌寺と長篠を堪能し尽くした。近くでとったひつまぶしの昼食も大満足。

14時30分過ぎ、愛知県豊橋赤十字血液センターに到着。さほど待つことなく成分献血に。昨年度末は血漿成分お断りの愛知県だが、今年度はまだ需要があるようで通常より多い500ml採血。これで100ヶ月連続の献血を無事達成。母体(血液センター)での献血は33ヶ所目で、残りは7ヶ所。

既に夕刻。国宝を持つ吉良町に向かうが、到着は17時過ぎ。国宝・金蓮寺弥陀堂はあきらめて東條吉良氏の居城・東條城と吉良上野介の墓がある華蔵寺だけには寄ってみた。家康によって落城させられるまで300年の長きにわたって吉良氏の居城だった東條城は推定復元(所謂、模擬)ながら、門や櫓に中世テイストを感じさせるなかなかの佇まい。ふるさと創生の1億円で公園として整備したようだ。華蔵寺は名家好きの家康によって再興され三式家として幅をきかせた吉良氏の菩提寺。勿論目玉は吉良上野介義央の墓。忠臣蔵の敵役の彼はこの地では名君で通っておりヒーロー。名前は「よしなか」ではなく、「よしひさ」と読むらしい。

1年のうちでも最も日が長い時期だけあってまだまだ明るい。宿を取る予定の尾張一宮に向かう途次にある知立神社に立ち寄った。目的は、重文の多宝塔だが、ちょうど花菖蒲祭りが開催されていてこの日が一番の見頃とのことだった。日中はかなり混んだと思うが、18時過ぎなので楽々車も駐められて運の良さを感じる。

さらに今まで近くを何度も徒歩や車で通りすぎながら一度も立ち寄ったことのない桶狭間古戦場碑までチェックした。中京競馬場のほど近く。中京競馬場には4回は訪れているはず。

手頃なファミレスで夕食をとるつもりでいたが、味噌煮込みの有名店が目にとまり、昼食に続いて名古屋名物で贅沢をすることにしてしまった。織田信長もおそらく好んだであろう名古屋名物の味の濃さは非常に私好み。

特別時間に追われているわけではないので国道1号、22号をのんびりと進んでいく。一宮で漫画喫茶に立ち寄りインターネットで国宝をチェックしていたら吉良町の金蓮寺弥陀堂は拝観料不要で自由に見ることができることを知る。痛恨の極み。交通費は無駄になるが、翌朝、訪れることを決意する。さらに尾張、美濃の国宝もカバーして濃尾参州記としゃれ込もう。司馬遼太郎絶筆となった「街道を行く」とは全く関係のない内容で恥ずかしい限りではあるのだが。

一宮のサウナはネットの割引券で700円引きになる。1泊2000円は魅力だ。


2006.6.11 Sun


朝5時に起床。朝風呂に入って6時前に出発。前日、訪れた吉良町に舞い戻るという無駄をしてしまうが、ETC通勤割引が使えるので被害は少ない。最寄りの一宮木曽川ICから名神、東名へ。東郷SAで味噌カツの朝食。名古屋グルメを続けている。岡崎ICで下りて吉良町へ直行。

生憎、雨が落ちていたが、金蓮寺弥陀堂の渋い佇まいにはかえってふさわしいかもしれない。無料で自由に国宝に近づくことができるなんて、年に何回かしか公開しない物件もかなりある中、たいした太っ腹ぶりだ。前日、小笠原書院で聞いた柱の面取は古い建造物だけあってかなり広い。

吉良町の隣は小京都・西尾なので西尾城に寄っていこうとたくらんだが、案内表示が無く、通過してしまった。安城市の安祥城も同様。更に豊田市まで行って挙母城を探したが、見つけることができなかった。事前の予習無しでロードマップにも載っていない物件を探し当てるのはなかなか難しいものだ。次に向かった長久手古戦場は地図に載っていたが、愛・地球博で新しい道ができていて迷ってしまった。

長久手古戦場は公園としてきれいに整備してある。戦場を再現したジオラマ風の庭園は中々美しい。幸い、雨は上がっていた。無料の長久手町郷土資料室には勿論寄っていく。湿地帯という共通点がある古戦場を持つということで長久手町とベルギーのワーテルロー市が姉妹都市であることを知った。

長久手とくればやはり小牧ははずせない。短い距離だが、高速で小牧に直行。徳川家康が本陣をおいた小牧山城に登っていった。葉の茂っている季節では、満足な天守の写真を間近で撮ることはできない。史実にはない模擬天守だから別にこだわりはない。小牧長久手の戦いのジオラマの説明はじっくり拝聴してきた。小牧山と道を挟んで向かい合っているアピタの屋上駐車場から城の写真を撮影。名古屋高速小牧線からの方が見栄えはよい。

尾張の国宝建築2件は犬山市にある。1つは言わずとしれた犬山城天守だが、もう一つはその麓にある茶室・如庵。デニーズで昼食をとってから赴いた。如庵は犬山観光ホテルに隣接している有楽苑の中にあり、織田信長の実弟・織田有楽斎が作った茶室。入場料は1000円と高いが犬山城との共通券は1200円。勿論、共通券を購入。犬山城に比べると知名度が低く入場料も高いと言うことで人が少なく雰囲気はなかなか良い。抹茶を頂きたい所だが、昼食をとったばかりで満腹だったため断念。茶室に隣接している書院は重要文化財。

小牧長久手の戦いでも重要な位置を占める犬山城はこれで4度目。緑の葉が生い茂っているこの季節、国宝天守の写真は非常に撮りにくい。共通入場券となっているからくり展示館と犬山市文化資料館へは初めて足を伸ばす。文化資料館の成瀬家の展示で改めて、犬山城が成瀬氏の個人所有から財団法人・犬山城白帝文庫の所有になっていることを認識。さらに犬山城三の丸内田門が山門として移設されている瑞泉寺にも足を伸ばした。わかりにくい場所だが、何とかみつけることができた。

濃尾参州の国宝の締めは多治見の永保寺。小牧東ICから一区間、中央道を利用。地図にも載っているし、道路標示もあるが、結構わかりにくい。虎渓山公園に車を置いて歩いて行った。山の中を下りていって寺にたどり着くといきなり国宝の観音堂が目に飛び込んでくる。前面に池が広がり、素晴らしい佇まい。この寺には更にもう一つの国宝・開山堂もある。国宝は毎年3月15日一日のみの公開だが、写真を撮るだけだったら公開されていなくても不都合はない。

この日の大河ドラマ「功名が辻」が本能寺の変なので明智光秀の出身地と言われる明智町に行こうかとも思ったが、再び、雨が降ってきてかなりの降りになってきたので断念。国道19号で帰路についた。恵那か中津川で中央道に乗ろうと思ったが、ぼーっとしていて通り過ぎてしまう。雨もあがっているし、せっかくなので、平成の大合併で岐阜県中津川市に編入され今では岐阜県となってしまった旧山口村の馬籠宿にも立ち寄ることにした。こぎれいに整備されている坂の宿場、さすがに観光客が多かった。枡形の部分には水車。藤村記念館には一応寄ったが、島崎藤村の作品は「破戒」ぐらいしか読んでいないのであまり感慨はない。やまぶどうソフトを買って今度こそ、帰路についた。国道256号経由でやたらと時間はかかったが、飯田ICからの高速利用でETC通勤割引とできたのは非常にラッキーだった。今回のドライブは出費はかなり抑えることができた。

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